漫画の達人っていうやつ買った訳だが

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40万部以上売れたらしいが、教材は低品質でテキストも適当らしい
俺が小学生のころはそもそも漫画の描き方の本なんてそれこそ小学館のまんがカレッジの本が一冊だけでそれをバイブルにしていた
この本の素晴らしいところは当時サンデー連載の作家たちのテクニックが掲載されているところで
あだち充高橋留美子石渡治…といった面々の作業工程がカラー写真入りで解説されていた
今の美術出版社とかから何十冊も出ている描き方系なんて、一部の本以外は名前も知らない絵描きのテクニックがのっているだけで、
素人のとっかかりとしてはいいかもしれないが、お前に偉そうに講釈垂れられてもねえ…って奴が多すぎる


そもそも付録のペンが使えないってのがなんなんだか
弘法筆を選ばずとは言うけど、私の経験からすると、初心者ほどいい道具を使った方がいい
道具の駄目さと自分の技量不足の区別がつかないから
紙も漫画原稿用紙でなく、一枚いくらのそれなりに高級なケント紙つかうと、消しゴムの跡が残らないし、ペンの引っかかりが無くすいすい線が引けて最高だから。ペン軸なんかは一生ものの相棒だし、投資してればつぎ込んだ予算を考えると途中で投げ出せなくなるし。


もう…ね、鳥山明とか尾田栄一郎とかが描いた漫画の描き方系の本があったらそりゃ10万でも買うけど、
実は一番勉強になるのはイベントや原画展で生の原稿を見る事だろう

ホワイトの跡やトーンの削り方なんか結果が見えるのは校正後なので、それまでどうなるか全然想像つかないわけだし、モアレが酷いと首つりたくなる


まあそうはいっても大きめの画材専門店やアニメイトなどで専門書探す人はどちらかというとヘビー層なので、ライト層向けの本を一般流通で出した意義は大きいと思う。出来れば創刊当時の「コミッカーズ」レベルのクオリティの記事を希望するが、それだと逆に素人には難しすぎるのだろうか。
ところで代アニの漫画学科のレベルってあの本と比べていったいどうなんだろうね?
この手の本(付録がメイン)は実はオマケをいかに安く作るかがメインなので、粗悪品の中国製ってパターンが多そうだ。
特にここ最近の中国の人件費のあがり方や石油の値段、ドルの変動とかで見積もりぐだぐだになるだろうし、
大抵は最初の契約で、そのときのドル相場で予算が決まるので、二年続けて出す場合ドルの変動で下手したら大赤字になる訳で…
40万部なんていったら、ちょっとの上下ですごい額違ってくるし。
その上…創刊号がバカ売れしても後になるほど部数が減ってくのに開発費や予算、オマケのクオリティは下げら得ない訳で
作る方は気が気で無い。それを毎週納品なんていったらストレスで気が狂うね。出版物と違って中国製の玩具類の品質管理は食品ほどじゃないにしても油断するとすぐ不良品の山なので。
これがまだ全世界横断的にやる企画なら開発費を浮かせられるのだけど漫画の描き方なんて…日本でしか売れないだろう。


いや、むしろ中国とかで売った方が面白いかもしれないけど…
創刊号は「著作権とは何ぞや」



まあ、ここ数年漫画やめてアニメばかり描いてたらコマ割り出来なくなったし、ペンはほとんど使わずに極細面相筆とミリペンがメインだったので普通の漫画の描き方なんて実は全然実践してない私があれこれ言うのもなんなんだけどね